「元から正すのが一番簡単!」

国民平和大行進は、6月17日朝に彦根市役所を出発し東近江市役所まで進みました。

彦根市での出発式に参加した年金者組合員は19人。

日頃はいくら元気でも、体力の衰えには勝てず、東近江市役所まで歩き通した年金者組合員は僅か4人でした。

途中の愛荘町役場では、村西俊雄町長から熱烈な歓迎の挨拶をいただきました。

この時は既に、組合員の顔が少なくなっていましたので、その挨拶の内容を紹介します。

みなさん、大変ご苦労さんでございます。

「2011年原水爆禁止国民平和大行進」の皆様方、町民の皆さん共々で歓迎を申し上げたいと思います。

今、わが国は先般の東日本大震災で国民が心をひとつにして、一日も早い復旧復興を願っているところです。

特に、福島原発事故では世界を震撼ならしめたというか、広島、長崎、福島ということで、福島が有名になってしまいました。

こういう中で、改めて核を考えるという私共に課せられた試練は大きいものがあります。

愛荘町も、平成18年に合併した新しい町ですが、早々とその年の9月には議会で「非核宣言の町」を採択しました。

町役場の前に、「平和都市宣言の町」の看板も出しています。

私共の願いは、「非核3原則を守って再び悲劇を起こさない」ということで取り組みをさせていただいていまして、皆様方のこういう行動に対して心から敬意を表する次第です。

私は今、原発問題について非常に関心を持っていまして、先般の議会においても、かなり強い調子で、これからの原発のあり方について、これからは中止していくべきという方向、脱原発の方向で、かなり激しく私の思いを述べさせていただきました。

ヨーロッパでは、ドイツでは国が脱原発を早々と決め9割の国民が脱原発、イタリアでも国民投票で90%以上の人が脱原発、スイスもそうです。

このように、日本の福島から世界の先進諸国に脱原発の輪が広がっている。

それに比べて日本人の感覚はどうなのかと疑問に思っています。

確かに一部の人が行動を起こしているが、これ程ひどい試練を受けて故郷を捨てなければならない事態なのに、電力が大事なのか、命が大事なのかという全然次元の違う観点で論じられている。

私共も県も国も、防災計画を見直しているが、早い話が逃げ方の研究ばかりしている。

逃げ方でなく、元を断つのが一番簡単だと私は思う。

これは一挙に出来ないにしても、やっぱり時間をかけてでも方向を変えていくことが非常に大事なのかなと思います。

そういう意味においても、「核というのは怖いな」 と改めて感じた次第です。

特に「モンジュ」というやつ、「高速増殖炉」 は、勉強すればするほど怖ろしい。

あれは冷却の方法がないそうです。

冷却しているのが液体ナトリウムです。

液体ナトリウムは水と接触すると化学反応で爆発する。

あれが漏れても冷却の方法がないというのが世界の常識らしいので、ヨーロッパやアメリカでも 「高速増殖炉」 の開発を諦めて、次々に廃止しているそうです。

あのような怖いものがこの近くにある、ここから50キロしかない。

福島の例をみても、この辺りは丸かぶりですわ。

まして、あんなプルトニウムの 「高速増殖炉」 は、「200キロ、300キロはだめだ」 と言われてるくらい怖ろしいものらしいです。

加圧水圧型でも事故を起こせば、おしまいだ。

この辺りは、この100年間に震度6以上が4回きている。敦賀原発震度6以上を経験してません。

だから、これが来る確立は非常に高い。津波でやられる前に地震で、非常に細かな緻密な配管類が破れていく、必ず事故が起きると見なければならない。

だから、先般の議会でも住民の皆様方に「震度6以上の地震が来たら、どこへ、どういう経路で逃げるか」考えておいて下さいよ。

そうなったら、行政や危機管理機構だけでは、もうとても追いつかない。

自分自分で逃げてもらはなしょうがない。

こんな極端な過激なことを申し上げているんですが、非常に不安が高まっている。

こういう中で、皆さん方のこうした行動が、改めて住民の皆様方、日本人に、核の問題を考えて頂く良い機会にしていただいていると思います。

今後とも頑張っていただくように、よろしくお願いします。