「 年金者しんぶん 」 2011年の優秀作 「 短歌 」

全日本年金者組合中央本部発行の 「 年金者しんぶん 」 に、

昨年1年間に投稿された文芸作品の中から、優秀作品が選ばれ 発表されました。

今日は、その中から、短歌の7作品を紹介します。 ( 選者は碓田のぼる氏 )


帰り道花屋で求めし麦の穂は震災の記事にくるまれており
      千葉県南房総市 新屋敷 重子(64歳)

枝飴の花を飾りてこの朝は厨にながるるわが早春賦
       秋田県大館市 木村 俊江 (79歳)

七歳の女孫の靴が脱ぎ置かれここ玄関に夏休み来ぬ
       岐阜県土岐市 中島 茢 (76歳)

「 忍びがたき 」 祖国はなれて山西に耳朶をふるわす天皇の声
     埼玉県さいたま市 仙波 藤吾 (89歳)

古希記念の蜜柑の苗の初生(な)りて日に幾たびも妻と実に触る
       鳥取県米子市 森兼 俊治 (74歳)

坂に咲く白梅きりりエジプトは反政府デモ連日のデモ 
       愛媛県今治市 大澤 博明 (71歳)

被災地の人の暮らしにこころ留め湯を低く張り夜の風呂に入る
       滋賀県大津市 林 省二 (76歳)

最後の 「 林省二さん 」 は、年金者組合 滋賀県本部 志賀町支部の方です。