県職員手当据え置き議案が再議で廃案

自民党が提案した県職員の給与改悪議案を県議会が可決しましたが、知事が再議にかけ、今日29日の臨時議会で 否決、廃案になりました。

年金者組合 彦根・愛犬支部は 3月15日、 滋賀県知事と県議会議長に対し、

労使交渉なしに 議会による一方的な給与削減を強行しないよう求める要請文を送っていました。

今夜、滋賀県自治労働組合総連合 から 当支部に次のようなメールが届いています。

一時はどうなることかとドキドキしておりましたが、

本日29日夕刻、本件条例案は廃案が確定しました。

大きなご支援を本当にありがとうございました。


NHKは今夜のニュースで次のように報じました。(こちら


職員手当据え置き再議で廃案

県議会の自民党会派から提案され 先週の県議会で可決された 「 県職員の手当を据え置く 」 議案について 29日、

審議のやり直しを求める 「 再議 」 が 行われ、 議案は 廃案になりました。

滋賀県議会で 再議が行われたのは 今回が初めてです。

この問題は、 滋賀県が組合との労使交渉を経て、 新年度から県職員の地域手当を 現在の 5.7% から 6% に 引き上げる方針を 示したことについて、

県議会の自民党会派が 現状のままとする条例改正案を 議員提案し、

先週、 自民党会派とみんなの党の賛成多数で 可決されたもので、

嘉田知事は 29日、 「 再議 」 を 行うため 臨時議会を 召集しました。

再議の理由について 嘉田知事は 「 今回の改正は 職員団体との話し合いが行われていないもので、

今後の安定した労使関係の確保や職員の士気の維持について懸念されており 適切でない 」 などと 述べました。

これに対し 自民党会派や、 みんなの党の議員からは、

「 地域手当は 本給の削減を補うまやかしの給与ではないか 」 などと いった厳しい意見が 相次ぎました。

また、 今回は 議長を務める自民党会派の家森茂樹議員が 異例の質疑に立ち 「 今回の再議は 知事の職権濫用だ 」 などと 述べました。

一方、 民主党や対話の会、 公明の議員は、 労使交渉を尊重すべきなどとして、 自民党の議案に 反対する意見を 述べました。

再議で 議案が 可決されるためには 出席議員の過半数ではなく 3分の2以上の賛成が 必要で、

採決の結果 45人の出席議員のうち 賛成は25人にとどまり、 3分の2に届かず 否決されました。

この結果 手当を据え置く議案は廃案となり、 新年度の地域手当は 6% に 引き上げられることに なりました。

嘉田知事と、 県議会の過半数を占める自民党会派は、 これまでにも 副知事の人事や流域治水基本方針案などを 巡って 意見の対立が 相次いでいます。

今回、 自民党会派から提案され いったん可決された議案が再議で廃案になったことで、 両者の対立は 一層 深まりそうです。