年金事務所 が 差し押さえ

8月20日付け 「 全国商工新聞 」 の 記事 を 紹介します。


年金事務所が差し押さえ
一括納付を強要
分納認めよと抗議

 名古屋市東区で飲食店を経営する鈴木洋子さん(仮名・52)は 社会保険料の支払いが滞り、差し押さえ通知が送られてきました。

名古屋東部民主商工会民商)に入会して、「 差し押さえを解除してほしい。分納しながら好きな商売が続けたい 」 と 交渉しています。

 民商に励まされ

 鈴木さんが民商の事務所を訪ねたのは7月10日。

事情を聞くと 「 17日に差し押さえをする との通知が送られてきた。

年金事務所に相談すると 一括で払わないのなら差し押さえをすると 話を聞いてもらえなかった 」 とのことでした。

困った鈴木さんは、 以前知り合いから聞いた民商のことを 思い出しました。

 「 民商に入会して一緒にたたかおう 」 と 励まされた鈴木さんは 「 商売を続けたいので、一緒に頑張ります 」 と その場で入会しました。

 鈴木さんは 8年ほど前に 飲食店を開業し、当時は 3人の従業員がいました。

思うように売り上げが伸びず、 社会保険料の支払いが滞るようになり、 昨年末、 年金事務所と相談して 毎月4万円ずつを 分納していました。

しかし、今年3月、 資金繰りが悪化し 約束通りに納付ができなくなり、98万円が滞りました。

 13日に 年金事務所と交渉し、 「 きょうは 2万円を持ってきた 」 と 職員に渡すと

「 納付は受け取るが、 差し押さえは 取り消さない 」 と 言って 席を立ちました。

その態度に 民商の役員は 「 夫婦で 一生懸命働いた昼の売り上げを持ってきたと聞いて、 どう思うんだ。 業者の状況を分かっているのか 」 と 抗議。

 職員は 「 感謝はしています 」 と 言いつつも 「 約束を破ったのは鈴木さん、差し押さえ通知を取り下げることはない 」 との態度に終始。

鈴木さんは 「 これからは 毎月4万円を持ってくる。 お店を続けられるように考えてほしい 」 と 訴えました。

 「 すぐに 解決とはいかなくても、 民商の仲間と一緒に頑張りたい 」 と 決意しています。

 横暴は 許せない

 千種区で警備会社を経営する加藤信雄さん(仮名・51) は 7月10日、27万円の預金が差し押さえられました。

「 残金17万円余を分納で納めたい 」 と 年金事務所へ 相談に行きましたが、 職員から 「 分納は認めない、一括で納めなければ これも差し押さえる 」 と 言われました。

 「 こんなやり方は おかしい 」 と 、インターネットで民商を知り、 翌日、 民商の事務所を訪ねました。

「 放置した私もいけないが、 横暴な年金事務所のやり方は 許せない 」 と その場で民商に入会。

役員と一緒に年金事務所と交渉し、 分納相談をしています。

(名古屋東部・近藤和義通信員)