「リニア中央新幹線は必要か」

滋賀県労連FAXニュース (10月31日付け) から 転載します。

県労連が参加する明るい滋賀県政をつくる会は、10月29日に草津市内でリニア中央新幹線の学習会を開きました。

講師の土居靖範氏(立命館大学経営学部特任教授) は、 「リニア中央新幹線は滋賀に必要か・・高速鉄道整備網の問題点」 を テーマに、

リニアの事業概要と問題点、北陸新幹線敦賀からの延伸問題などを中心に講演しました。

リニア新幹線の主要な問題点では、1.多額の建設費用、2.活断層地震・火災、3.膨大な使用電力(新たな原発建設につながる)、

4.電磁波の人体への影響、5.環境・騒音、6.輸送需要の見通し、7.東海道新幹線及び在来線の運行、8.中間駅などをあげました。

また 敦賀からの北陸新幹線延伸問題では、北陸線在来特急と並行在来線分離などによって、付近住民の利便性が損なわれるのではないかということを、

長野新幹線開通によって在来線の本数減数などを例に指摘しました。

さらに 北陸新幹線ルート整備などの建設費用は、国が3分の2を負担し、3分の1が沿線となる地元負担(湖西線使用や北陸線米原駅経由の場合)となることも指摘されました。

参加者からは、「リニアは運転手のいない遠隔操作で、路線の多くが深い地下のトンネルだが、事故の際、乗客の脱出はどうなるのか」

北陸新幹線ができても東京までは時間がかかる」 「今の新幹線は開業して48年経つが、補強改修の計画はないのか」 などの質問や意見が活発に出されました。

明るい滋賀県政をつくる会は、 「リニアの東京と名古屋間の2027年開業を目指す建設事業は、まもなくスタートする。いま止めなければならない。

この学習会を、その出発点と位置付け、

当面の課題では、いま取り組んでいる来年度県予算にむけた 『くらし・福祉・教育優先の県政を』 の県民署名 (11月末まで) に 全力で取り組もう」 と 提起しています。