伊波洋一氏の講演 「 普天間基地から日本の平和を考える 」

今日11月13日(日)、長浜バイオ大学で 「 子育てと教育を語るつどい 」 が 開かれ、

午後の全体会では、前 宜野湾市長の伊波洋一氏が講演しました。

伊波氏は 普天間飛行場の成り立ちと危険性、 米軍海兵隊のグアム移転の真相などについて 詳しく分析した後、 次のように語りました。(一部抜粋)


鳩山政権は 2009年8月末の総選挙で 大勝して 政権を獲得します。

鳩山政権は、 普天間問題に関して、 「 国外、 最低でも県外 」 と 言いました。

そういう政権が誕生したので、 アメリカは 米軍再編の交渉やり直しをしなければならなくなり、

「 どうにかしなければならない 」 と いうので、 日本通のキャンベル国務次官補を団長とする国務省の代表団を 日本に送りました。

9月16日に鳩山政権が 発足し、アメリカが代表団を送ったのが 10月12日です。

その訪日団の報告書が 10月15日に ルース大使の名のもとで 報告されています。

防衛省の井上局長が 「 海兵隊が沖縄からグアムに移っていくのに 何故、辺野古が必要か? 」 と、 鳩山政権の方針に沿って言っている。

そこで、 キャンベルが こう言うんです。 「 辺野古は 中国有事の基地だ 」

そもそも 、形を見れば 分かるように、 辺野古は ヘリコプター基地では ないんです。

ジェット戦闘機が 一度に 2機出撃できるような 「 V字型 」 の 飛行場です。

「 1995年 と 2009年の違いは、中国の軍事力の増強だ。

1995年までは 2つの滑走路、 那覇基地と嘉手納基地で 対応できたけども、 今は三つ必要だ 」 と、 言っています。

国防総省の次官補代理が、 また言うんです。

「 実は、 アメリカは 戦争計画を持っている。 自公政府には それを見せていた。

あらためて、 民主党政府に見せてもいい 」 ということまで 報告した。

つまり、 どういうことかというと、 辺野古基地は アメリカにとって、 「 新しい戦争のための基地 」 なんです。

アメリカの 「 新しい戦争 」 と いうのは、 中国との問題です。

何といっても、 台湾海峡有事が 一番大きな課題です。

日中も 米中も 国交回復して 、両国とも 中国だけを唯一の政府と認めているが、 台湾は 国として存在している。

そこに アメリカは 武器まで 輸出しています。

台湾は 2000年から2008年まで 、民進党という独立派の政権だった。

もし、 彼らが独立するとしたら、 アメリカは 助けざるを得ない。

連邦議会の勢力は そうなっていますのでね。

その有事の対策が 強く 色々 行われています。

その一つとして、 中国との戦争の話とか、 辺野古の話が 意識されているのではないかと 思います。

日本各地の米軍基地が強化され、 日本全体を 要塞化する仕組みが 着々と 行われている。

沖縄の問題を 沖縄の基地だけの問題と受けとめられる部分もあると思うんですが、そこのところを 見極めて欲しい。

中国は 日々 経済成長し、 軍事力も 増強しています。

2020年までに、 中国は アメリカの 軍事力と 拮抗するようになる。

その前に、 アメリカは 台湾海峡有事があれば、 沖縄や 日本を 戦場にしてでも 中国と一戦を交える戦争計画を 準備してきた。

その一環で アメリカは、 日本国民に 中国脅威論を煽っている。

こうした動きがある一方で、アメリカ国内では 「 沖縄は 中国に近すぎるので 軍事拠点としての価値が なくなりつつある。

中国のミサイル攻撃で 一挙に無力化されるからである。

嘉手納から 航空機部隊を アラスカ、ハワイ、グアムなどに 移すべきだ 」 と いう声も 出ている。