滋賀県平和祈念館

今日 5月12日、 彦根市の民主団体が共同で、 滋賀県平和祈念館の見学会を 行いました。

この平和祈念館は、 県民の戦争体験を語り継ぎ、 戦争の悲惨さや平和の尊さを学び、

平和を願う心を育むための拠点となる施設です。

玄関を入ると 床に描かれた滋賀県衛星写真が 目につきます。

この大きな写真には、 戦争に関連する施設の位置が 表示されています。


様々な展示品の中で 最も目立っているのが 「 パンプキン爆弾 」 の 模型です。

この爆弾は 原爆投下に備え爆撃機乗員が訓練するために作られた 「 模擬原爆 」 ですが、 中身は 本当の爆弾で、

全国30都市に 50発ほどが投下され、 全体で 死者420人 ・ 負傷者 1200人 を 超す被害が 出たということです。

この 「 パンプキン爆弾 」 は 大津市にも 落とされ 10数人が 亡くなりました。

京都に投下するための訓練で、大津に落としたと言われています。

これと同じ形の本物の原爆 「 ファットマン 」 が 長崎に 投下されたのです。

「 ファットマン 」 には、 プルトニウムが使われており、 戦後、 アメリカの核兵器の主役となり、

現在も 福井県にある高速増殖炉もんじゅ 」 に使われているものです。

そのほかに 「召集令状」(赤紙)など、戦争中の物がたくさん展示されていました。


彦根市が空襲を受けたことは、あまり知られていませんが、

1945年(昭和20年)5月14日 から 7月31日 までの 間に、8回の空襲を受け16人が犠牲になりました。

最も大きな被害を受けたのは、6月26日に西今町の城南国民学校附近がやられ、10人が亡くなりました。

7月25日には、近江航空工場、鐘紡、近江鉄道などが襲撃され、6人が亡くなりました。

こうしたことを記憶にとどめ、若い人に語り伝えて行かなければなりません。